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竹波エーイチ

Author:竹波エーイチ
25年ぶりにおたく趣味を再開した1967年生まれのおじさん。一つの 「カテゴリ」 で一つの記事となってます。同世代のおっさん向け。
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オランダ映画『38度線』(1986年)

Field of honor

1986年に製作されたオランダ映画『38度線』(原題 FIELD of HONOR)は、何だか不思議な映画だった。
タイトルの通りで、朝鮮戦争を扱った映画なんだが、どういうわけか北朝鮮軍が全く出てこない。韓国側も軍人は「サカハシボーイ」と呼ばれる青年が一人だけで、他に役があるのは4人ほどの戦地売春婦と女衒のおやじが一人、それと母姉弟の一家丸ごとで売春に来た親子三人。まるで戦争は白人と中国人が戦っていて、韓国人は売春していただけのようにさえ見えてくる。

実はこの映画でぼくが見たかったのは米軍慰安婦韓国軍慰安婦)だったんだが、さすがにそれは描かれていなかった。描かれているのは当時の韓国の絶望的な貧困と、食うために売春する人々の毎日だ。
靴磨きの少年に請われて、その母と姉をキャンプに連れ込んだオランダ人軍曹は言う。
「親子であれをしなきゃ、のたれ死にだ」
「つまり彼女らとやるのは慈善行為だ」

・・・と、まぁここまでは珍しくもない、ありふれた話。
だがもしも、この映画が現在の韓国で上映禁止にされているとしたらどうだろう? 話はだいぶ違ってくると思う。
つまり「歴史を直視」しているのは、日本と韓国のどっちなのか、が問い直されてくる。

ありふれた話、と書いたとおりで、日本では貧困ゆえの女性の悲劇を描いた映画は数多い。
思いつくままに挙げてみても、「泥の河」「あゝ野麦峠」「動乱」「肉体の門」「吉原炎上」「ゼロの焦点」「人間の証明」などがあるし、反日マンガとして名高い「はだしのゲン」にもパンパンは描かれている。

最近の作品で印象に残っているのが2012年にNHKが放送した『負けて、勝つ』。
終戦直後、進駐軍向けの慰安所(特殊慰安施設協会)の設置を命じられた大蔵官僚の池田勇人は、視察に行ったダンスホールで米兵に媚びを売る日本女性を見て「日本をバカにする行為」だと憤慨する部下をたしなめて
「バカにしてるのはお前の方だ。媚びてるんじゃない。勝手に戦争を始めて負けた男の尻ぬぐいをしてるのだ。女の方が、よっぽど負けっぷりが良い」
と言うと、女達に深々と一礼する。

といった具合に、日本社会は女性に辛い目を見せてしまった過去を隠したり誤魔化したりはして来なかった。それは映画でも小説でもマンガでも、何度となく描かれては男たちに反省と覚悟を迫ってきた。

ぼくにはそれこそが、「歴史を直視」することに他ならないように思える。

もしも本当に当時の朝鮮で日本軍による「強制連行」があって、韓国の男たちがそれを見て見ぬ振りしたというのなら、「従軍慰安婦」を名乗るバアちゃんに謝るのは日本政府でなく韓国の男たちのはずだ。NHKドラマの池田勇人のように、だ。


歴史、と言えば最近、韓国の教科書『中学校国定国史』の全訳(三橋広夫訳・明石書店2005年)を読む機会があった。それは(あらかじめ聞いてはいたが)、一体どこのパラレルワールドの歴史なのか、ぼくの学んだ歴史とはかなり違うものだった。
例えばWikipediaにも、大韓民国は1948年にアメリカ統治から独立した、と書いてあるが、韓国の教科書では1945年8月15日に「日帝の過酷な植民統治」から「独立運動の結実」として「光復」を成し遂げたとある。ちなみに「朝鮮戦争」という項目は見当たらず、あちらでは「6.25戦争」と呼んでるようだ。

だが、何よりぼくを驚かせたのは、子供が学ぶ教科書なのに「売国奴」なんて感情的な表現が平気で使われていることだ。
「李在明は日本の手先だった李完用を刀で斬りつけ負傷させた。(中略)乙巳五賊など売国奴を処断しようとしたが、成功しなかった」「ついに日帝は(中略)李完用を中心とした売国内閣といわゆる合邦条約を締結した(1910年)」
なんてのは一例で、とにかく読めば読むほど「日帝」とその協力者が憎くなってくる仕組みだ。

で、その「日帝」とか呼ばれる悪の暴虐の帝国が、ぼくらの先祖の大日本帝国のことを指しているのだとしたなら、日韓がこの先ほんとうに理解し合えることは、まず期待できないだろう。何しろ教科書に日本を憎め、と書いてあるわけで、向こうは最初から友好する気なんてサラサラないことになる。こっちがいくら好意を持っても無意味だってことだ。


だがそれも仕方ないのかもしれない。
そもそも現在の日本人と韓国人は、まるで別の人種と言ってもいいくらいに異なるからだ。

前回の記事でも取り上げた長浜浩明さんの『韓国人は何処から来たか』(展転社・2014年)によると、形態人類学による古人骨の比較においても、あるいは分子人類学によるDNAの比較においても、現在の日本人と韓国人は「兄弟」どころか全くの「赤の他人」であるという結論に至っている。
無論、日本がまだ「倭」と呼ばれた時代までは、両者は縄文人を祖先とする同じ民族だった(当時の『倭』は半島南部を含んでいた)。だから、韓国から出土する古人骨も、北九州から出土する古人骨も、いずれも同じく現在の日本人の祖先に当たる。しかし、現在の韓国人は、それらとまったく異なる形態をしているそうな。

この理由をざっくり言えば、縄文人がそのまま現代人に繋がっている日本人に対して、半島ではの支配を受けた高麗や、女真族出身の李氏朝鮮の時代のなかで混血が進み、結果、現在の韓国人のDNAはモンゴルや中国北部に近いパターンを示すようになった、ということらしい。
このことは言語学からも説明できるようだが、長くなるので割愛する。
ちなみに、新羅が半島を統一していくに従って、百済や高句麗から王族を含めて多数の亡命者(若光王など)が渡来したが、彼らは縄文人を祖とする「倭人」に近いので、「混血」には当たらないようだ。


・・・ま、とにかく、どんな説明も日韓友好の役には立たないのだろう。韓国の反日には国家的にも民族的にも複雑な事情があるようで、その独善的な歴史教育にしても他国が口出すようなことじゃないのかも知れない。
ならばぼくらができることは、これまで以上に「歴史を直視」して、せめて日本国内だけでは真実から目を背けない努力をすることだろう。

最近読んだ宮脇淳子さんの『悲しい歴史の国の韓国人』(徳間書店・2014年)には、中韓や朝日新聞が「侵略」の歴史だと騒ぐ日清戦争・日露戦争・満洲事変は、その原因のすべてが朝鮮人がらみだったと書いてある。満洲事変でいえば、それは「万宝山事件」で、満洲に入植した朝鮮人(当時は日本国民)と現地中国人の抗争を端緒とする。

宮崎駿などは事ある毎に日本の「侵略」を非難するが、歴史はそんなに単純じゃない。
宮崎が大好きな共産主義者、たちの暗躍だって、「侵略」の一因だったのだ(左翼が始めた戦争)。一面的で一方的な断罪では歴史を語ったことにはならない。ぼくらはもっと冷静に客観性を重んじたいものだ。

・・・って、ぼくらの少年時代は教科書に「南京大虐殺」なんて反日プロパガンダが平然と書いてあったわけで、他国のことは笑えないか(笑)。

つづく

※映画『38度線』だが、いまだにDVDが販売されてないので、中古のVHSビデオを買う羽目に。日本で死蔵されている理由は不明だ。



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