プロフィール

竹波エーイチ

Author:竹波エーイチ
1967年生まれのおっさん。
一つの 「カテゴリ」 で一つの記事となってます(記事は古い順に並んでます)。同世代のおっさん向け。

カテゴリ
もくじ

全ての記事タイトルを表示する

月別アーカイブ
ブログ内検索
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

主要記事
リンク
応援中
Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

フリーエリア
趣味 - シュミラン

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

機動戦士ガンダム ホワイトベースと平和憲法

ホワイトベース

マジンガーZ』に始まる”スーパーロボットもの”のストーリーを一言で言えば、役に立たない自衛隊になり代わって、民間の戦闘用ロボットが侵略者の魔の手から日本の平和を守っている話、となるだろう。そして劇中では、そういった民間人による自衛の行為が「正義」だと見なされてきた。

俺はDr.ヘルの野望を叩くために、このマジンガーZを正義のために使うことを、今ここに誓う
これは『マジンガーZ』第2話の兜甲児のセリフだが、甲児にとっての「正義」を具体的に言えば「Dr.ヘルの野望を叩く」ことになるようだ。

が、果たして甲児がこの言葉どおりの行動をとっていたかと言うと、そうとは言い切れないことは事実だろう。
そもそも「世界征服」を狙うDr.ヘルがどうして毎回毎回日本に現れるかと言えば、それは日本の光子力研究所だけが保有する「光子力」や「超合金Z」を手に入れるためだ。それだけがヘルに対するアドバンテージなので、当然のごとくマジンガーZの任務は光子力研究所を死守することが第一となる。
その結果、『マジンガーZ』における戦場は、そのほとんどが光子力研究所の所在地である富士山麓で展開された・・・。


これを、番組を続けていくための方便だと考えるのは大人の事情。
子どもからすれば、どうして甲児はエーゲ海にあるDr.ヘルの本拠地に攻め込まないんだろう? という疑問が沸いても不思議ではない。

だが、長じるにつれてその謎は解けていくはずだ。
甲児が海を渡ってエーゲ海まで進軍しない理由・・・。それは「平和憲法」にある。

ぼくらの時代は、たしか小学校6年生でこの「平和憲法」について学んだような記憶があるが、要は日本は専守防衛以外の軍事行動を禁止されている。いかにマジンガーZが民間所有のロボットとはいえども、戦闘用であることは一目瞭然だ。そのような兵器が海外渡航をするなんて、およそ許されることではない。なるほどね~。

結果として甲児は、いかにもDr.ヘルの「世界征服」の野望から日本を、さらには世界を守っているかのように見せながら、その実態は静岡県あたりの一部の地域を守っているだけだった。ちなみにこの構図は同時期の『ゲッターロボ』にも見ることができる。光子力研究所の代わりに早乙女研究所が存在し、やはりそこにもゲッター線という敵に対するアドバンテージが存在した。

と言って、別にぼくはそれらの設定をバカにしたり否定したりしているわけじゃあない。
憲法9条を逆手にとって、戦闘地域を無理なく限定するなんて、なかなか考え抜かれた設定だろう。たかが一体のロボットで世界中の戦闘に駆けつけるなんて、最初から不可能なことだからだ。

しかし、それを「正義」だと言い切ってしまうのはどうだろう?
たしかに光子力研究所の持つテクノロジーを悪用されないために守り抜くという思いは正しいのだろう。だが光子力研究所の存在自体が、近隣都市に戦乱を強いていることも事実だ。また、ヘルの地震兵器によって日本各地が災害に見舞われ、その中止と光子力研究所が交換条件に使われるというエピソードもあった(参考記事 - マジンガーZと市民運動)。

要するに、甲児の言う「正義」は、多大な犠牲の上に成りたつ「正義」だった。
もちろん、だからと言って無防備主義者の言うように「光子力」や「超合金Z」をDr.ヘルに渡してしまえ、ということではない。それでは単に、悪事に協力する行為でしかない。
そうではなく、この「正義」の本質、正体とは何か? ということを考えたい。
答えは『機動戦士ガンダム』の中にあるとぼくは思う。



ということで、ようやく本題に入ったわけだが、まず整理しておきたいのが『マジンガーZ』と『機動戦士ガンダム』の類似点だ。特に、戦闘の中核である「基地」、それぞれ光子力研究所とホワイトベースがそれに当たるが、そこには少なく見積もっても三つの共通点があると思う(※ただし初期のミッション遂行中のルナ2からオデッサあたりまでの話)。

めんどくさいのでストーリーは省略するが、まず第一点は、その存在自体が敵の目標であること。
第二に、中にいるのが非戦闘員中心(および非戦闘員に限りなく近い新米の軍人)であること。
第三に、専守防衛であること。

宇宙空間を飛行できる軍艦と、地上に建造された研究所。
見かけは全く異なる両者だが、その実態はこれほど似ている。いや、似させられているというべきかもしれない。
だから当然の帰結として、『マジンガーZ』で起こったのと似たような事件が、ホワイトベースでも起こり得る。

第11話「イセリナ、恋のあと」。
サイド7を脱出したホワイトベースは、執拗なシャアの追撃を交わしつつ、地球へと降りてくる。
目的は二つ。一つはホワイトベースやガンダム等の新型兵器を連邦軍本部に届けること。もう一つはサイド7で収容した避難民を、安全な連邦の勢力圏まで連れていくこと。アムロ自身も避難中の民間人の一人だったが、生き延びるためにやむなくガンダムに乗り込んで戦っていた。

ところが避難民のなかには、自分は戦おうともしないで、他人に我が身の安全を要求するだけの者たちも多くいた。彼らはホワイトベースが北米大陸に到着すると、そこがまだジオン軍の勢力圏であるにも関わらず、自分たちだけをホワイトベースから降ろしてくれと騒ぎだした。その理由がこれだ。
ジオンが狙っているのはホワイトベースとガンダムだ。わしらは関係ねえ

この避難民の主張が、『マジンガーZ』で光子力研究所をDr.ヘルに明け渡せとデモを起こした民衆(?)の主張とまったく同じものであるとは明白だろう。

つづく

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。