プロフィール

竹波エーイチ

Author:竹波エーイチ
1967年生まれのおっさん。
一つの 「カテゴリ」 で一つの記事となってます(記事は古い順に並んでます)。同世代のおっさん向け。

カテゴリ
もくじ

全ての記事タイトルを表示する

月別アーカイブ
ブログ内検索
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

主要記事
リンク
応援中
Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

フリーエリア
趣味 - シュミラン

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

伝説巨神イデオン イデの伝説

イデの伝説

伝説巨神イデオン』のストーリー上の”難解”さは、物語の進行と共に多くのものが変化していくことに起因すると見ていいだろう。固定されたもの、絶対なものを『イデオン』から見つけることの方が、むしろ困難なのかもしれない。

前回の記事で取り上げた「ドウモウ」の件。
このエピソードが意味するものは、要はイデにとって、ルウはもう必要のない存在だということだとぼくは見ている。それまでのイデオンとソロシップは、その性能を発揮するためにルウの「純粋防衛本能」を利用してきたが、それはこの時に終わった。これからは、ベスの言う「良き道を探す」ために、イデ自身がイデオンとソロシップをコントロールする。そういう宣言が行われたのが、あの回だったんじゃないかとぼくは思う(ただし、このコントロール自体も時間の経過とともに発展していくのが厄介なところ)。


という具合で、とにかく『イデオン』のストーリー解釈においては、変わりゆくものと絶対のものを、その都度区別して考えていくことが重要になる。と言っても、その作業自体はそれほど難しくはない。新しい情報が真実。それだけだろう。上書きされた古い情報を逐一捨てていくことで、それは簡単に実行できることだとぼくは思う。

ではそうして真っ先に捨て去られるべきものは何か。
カララの語る、「イデの伝説」だ。

「昔、バッフ星を治めていた女王が凶悪な怪獣にさらわれた時、世の中の光は消え、緑はあせ、バッフ族は絶滅寸前にまで追いやられたということです。そんな時、この怪獣に立ち向かっていった凛々しい英雄がありました。怪獣の力の前には、その英雄の力では適うべくもありませんでした。イデの力を持つ果物によって、英雄は女王を自分のものにしました。そして二人は、平和にバッフ星を治めたということです」(第5話「無限力・イデ伝説」)

「(イデのエネルギーが反物質エネルギー以上のものかというベスの問いに答えて)それ以上のものです。それは愛です。人々に希望と勇気と情熱を与える、愛のようなもの。・・・私はイデのエネルギーをそう信じているのです。無限エネルギーなどという便利なものが、この世の中にあるものでしょうか」(第7話「亜空間脱走」)


長々と引用しておいてアレだが、時間の経過とともに、カララ自身の言葉でこれらの発言が否定されていったのはご存じの通りだ。第34話「流星おちる果て」で、イデに「エゴ」があることを知ったクルーに「じゃあバッフクランの伝説のイデの英雄ってのは何なんだ」と聞かれ、カララはこう答える。

「伝説は伝説です。英雄を見た人は一人もいないのですから」


また、「イデは愛」発言(笑)についても、第27話「緊迫の月基地潜行」ではこう変わる。

「イデは自己の存在を他のものに侵略される前に他者を滅ぼす。例えそれが、イデを生み出した第6文明人であっても・・・。イデもエゴ。愛などというものではなくて・・・」


もちろん「イデの伝説」自体は存在し、(シェリルが言うように)神話の意味性というものも存在する。変わったのは、その受け取られ方だ。カララについて言えば、月基地の大型コンピューター「グロリア」による分析の結果が彼女を変えた。
そしてここには驚くべき真実がある。
要は、第26話までで語られた「イデ」「イデオン」「ソロシップ」「第6文明人」についての情報は全てクルーの憶測や推理の類であって、そもそも丸っきり信頼に値しないということだ。
グロリアだけが、ある程度まで真相に辿り着いた。その情報だけは信じることができる。だが、それ以外は『イデオン』解釈にとってはノイズでしかなく、あらかじめ取り除いて考える必要があるというわけだ。


ただ、「イデの伝説」についても、一つだけ変わらぬものがある。真実を知らない、多くのバッフクラン人側の受け取り方だ。第11話「追撃・遺跡の星」での「伝説を裏付ける科学的証拠」についての会話。

「バッフクラン星に大昔からの隕石の落ちたような穴があるのです。それが飛んできたと思われる方向を探っていくとロゴダウ・・・」(カララ)
「イデの果物って食べ物として表現されてるんすか?」(ジョリバ)
「いえ、輝きの玉とか二つ目の太陽と言われています。それに、悪人にイデを奪われると守りきれなかった英雄は罰せられて焼き殺され、暗黒を生むとも言われています」(カララ)
「そしてイデの輝きが星になった」(ベス)


イデを異星人に奪われると自分たちが罰を受けて殺される。
この薄気味悪い予言があるからこそ、バッフクランは異常な執念を燃やしてソロシップを追ってくる。ドバが自分の野望のために、伝説のこの部分を利用したであろうことは容易に推測できるところだ。カララが言う通り、伝説はしょせん伝説でしかなく、せいぜいが政治的に利用されるぐらいのものという、ぼくらの実際の感覚と同じ立ち位置で『イデオン』の物語が成立していることが良く分かるエピソードだと思う(それにしてもこの伝説の終末観は、物語全体の終末とよく一致してはいる)。

さて、こんなかんじで「イデの伝説」からはオカルト的な要素は排除することができた。
だが『伝説巨神イデオン』ではもっと厄介なオカルトが展開されている。

人の心だ。

つづく

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。